アンティークな店内とこだわりのコーヒーで、懐かしい気分を味わえる昭和レトロな喫茶店。憧れはあるものの「常連さんばかりのイメージで、一人で入るのはハードルが高い…」と感じていました。
そんな壁を見事に打ち砕いてくれたのが、富山市総曲輪の「喫茶チェリオ」です。
訪れてみると、老若男女を静かに迎え入れる、懐かしく温かい空間がありました。
富山の中心市街地に溶け込む「喫茶チェリオ」
「喫茶チェリオ」は富山市の中心市街地、総曲輪グランドプラザに隣接する喫茶店。
土日は2階まで満席になる人気店です。
アクセスが非常に良く、路面電車「グランドプラザ前駅」から約60mと目と鼻の先。雨の日でも気兼ねなく足を運べます。
活気に満ちたグランドプラザの様相になじみつつ、どこか懐かしさを感じる佇まい。
お店の外にはメニューが写真付きで掲示されています。
定番のナポリタン、ピラフ、サンドイッチから、デザートのパフェやぜんざいまで、メニューはとっても豊富。全メニューテイクアウト可能です。
こんなの見たら入りたくなってしまう…期待を高めつつ、扉を開けて中に入ります。
創業は昭和10年。こだわり溢れるクラシックな店内
店内に足を踏み入れた瞬間、思わず「ほっ…」とため息がこぼれました。
温かい照明の色、ワイン色の絨毯、店員さんたちの和やかな声…カジュアルかつクラシックな空間が広がっています。
「喫茶チェリオ」の創業はなんと昭和10年、1935年。1945年の富山大空襲で店舗を焼失しながらも、今日現在まで営業を続けて来られました。
壁にずらりと並んだ著名人たちのサインが、長い長い歴史を物語っています。
こぢんまりとした2階建ての空間に、70もの座席が用意されていますが、不思議と窮屈さは感じません。
全席禁煙・全席ソファのため、どこに座っても体の力を抜いてゆったりとくつろげます。
見渡すと、年代物の電話機にお花、季節の飾りものなど、お店のそこここにこだわりの雑貨が。
レトロ好きにはたまりませんね…訪れる時期や座席が違えば、来るたびに異なる眺めを味わえそうです。
注文を待つ間も「今スマホをいじるのはもったいない…!」と感じ、店内を見ているだけで楽しめました。
相性抜群!絶品ホットサンドとコーヒーに舌鼓
悩みに悩んで私が選んだのは、ホットサンド(710円)とドリンクセット(+330円)のブレンドコーヒー。
パン類とスパゲッティ類には全品、サラダが付いてきます。
「ザ・喫茶店」とタイトルを付けたくなる光景です(笑)。
ホットサンドの具材は「ソーセージ」「チーズハム」「チーズコンビ―フ」などさまざまありましたが、今回は「エッグ」を選びました。
クッキーのようなザックザクのパンと、タマゴのやさしい甘さに、きゅうりの食感がアクセントを付けています。おいしい…!
タマゴの火加減がちょうど良くてフワッフワです。
「具材は限りなくシンプルだけど、きっと自分が同じものを作ろうとしても無理だろうな…」と、老舗の技術を感じる味わいでした。
セットのブレンドコーヒーは酸味少なめ、コク深め。
こっくりと濃く煮だしていますが飲みやすく、ミルクやタマゴのやさしい味わいによく合います。
時間が経っても酸味が増すことが無く、最後までおいしくいただけました。
また来たくなる、オトクなメンバー会員制度も
コーヒーの余韻に浸りつつ席を立つと、「メンバー会員登録」の案内が目に留まりました。
会員になるとオトクなクーポン付きのハガキが定期的に届くそうです。
「定期的に通いたい」「常連になりたい!」そんな人にうれしいサービスですね。
お会計は現金のほかに、クレジットカード、PayPayや交通系ICなどの電子マネーも使えました。
古き良きこだわりを残しつつ、会員制度や新しいスタイルもしっかり取り入れていらっしゃいます。
今回お店を訪れた中で、特に印象に残ったのは店員さんの行き届いた対応でした。
空調、物腰やわらかな表情、メニューを聞きに来てくださるタイミングなど、サービス一つ一つが丁寧。
なにより店員さん同士がとても仲良さそうで、お店の雰囲気の良さはここから生まれているのかも…と感じました。
街中のにぎわいにそっと寄り添う、老舗「喫茶チェリオ」。
お出かけのランチに、お買い物中のティータイムに、ぜひ訪れてみてくださいね。
喫茶チェリオ
住所:富山県富山市総曲輪3-6-15-18-1
アクセス:富山地鉄市内電車環状線 グランドプラザ前駅から徒歩1分以内
JR高山本線、あいの風とやま鉄道 富山駅より車で約8分、徒歩約25分
電話番号:076-425-3404
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日